多機能性幹細胞とは
ヒトの多機能性幹細胞を使って発毛する技術が開発されたのをご存知ですか?
多機能性幹細胞というのは、ヒトの身体のどこからでも採取することができる細胞で、あらゆる細胞に変化することができる細胞です。
幹細胞は特定の細胞に変化する能力と、複製する能力の二つを持っているので、髪の毛に変化した幹細胞を自身の力でどんどん増やしていくことができます。
そしてこの毛包は、髪が抜けてしまったとしてもまた新しい髪の毛を生み出すことができるので、何度でも髪の毛を生やすことができます。
多機能性幹細胞でできること
色素を注入することにより、着色された毛も生やすことができることが分かってきたので、自分自身の毛色で髪の毛を増やすことも可能になりました。
自分自身の髪の毛が一部だけでも残っていればそこから幹細胞を取り出し、分裂、複製させることにより、残っている髪の毛と同じものを移植できるので、自然に髪の毛の量を増やすことができます。
これまで毛髪の組織を作り出すのは難しく不可能とされていましたが、近年この幹細胞を使って作り出すことができました。
今はまだ実験段階で、ヒトに対して幹細胞の移植が行われたことはありませんが、近い将来には幹細胞によって発毛ができるようになるでしょう。
毛包について
髪の毛を生やすために必要なのが毛包と呼ばれるものです。
毛包の幹細胞を採取し抜け毛の気になる部分に移植します。
すると、その幹細胞から髪の毛が成長していきます。
毛包は一度作られると繰り返し新しい毛を生やすことができるので、一度の移植で髪の毛が成長するにつれ髪の量が増えていきます。
組織や器官を再製する細胞は赤ちゃんにしかありませんが、髪の毛を作り出す毛包の幹細胞については大人でも持っているために、髪の毛が一部だけでも残っているのであれば自身の髪の毛を増やすことができることが分かってきました。
薄毛に対する根本的な治療になると今現在も研究が進められています。